こんにちは。bird-FUKKOUです。
随分御無沙汰してしまいました。
3.11の悲しい東日本大災害がら早くも1年、被災者の皆さんに改めてのお見舞い申し上げます。
さて今日は、私も全く同感であるMIKIさんの、この一年を振り返ってのコメントを御紹介させて戴きます。
MIKIさんのコメントです。
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東日本大災害から早くも1年が過ぎました。ご苦労をされている被災者の方々へ心からのお見舞いを申し上げます。
前回、復旧復興に関して幾らかコメントを書きかけていました。引き続き散文的ですが、コメントしていきたいと思います。
まず、以前にも幾らか書きましたが、本当にこの未曾有の大災害は東北の被災地が直接的大被害を受けましたが、これは東北のみならず、日本の太平洋戦争以来の危機だと思います。
被災状況はというと、警察庁によると大まかに東北の直接的人的・物的被害だけでも約1万9千人の方が死亡または行方不明となり2万7千人が負傷、死傷者合計で4万6千人にのぼります。
また被災建物は38万4千戸が全半壊、3万6千戸が浸水し69万2千戸に被害が出たと言われています。
経済的にも日本政府が16 - 25兆円の震災被害想定額を発表していますし復興費用は10年間で23兆円(2011年7月時点)と見込まれています。
これだけの大きな被害をだし、国家の人的・物的損失は大変なものですが、それだけに速やかな復旧・復興が欠かせないわけですが、今までの災害と異なり、復旧支援に力となるはずの周辺地域も同時にまた被災地であり、全てがままならない状態です。
また福島ではその上に原発事故まで重なり、福島原発から半径20 - 30km内などで計画的避難区域が設定されており、原発事故による避難者等の数は復興庁によると、2012年2月23日時点で34万3,935人となっています。
それらの区域では復興どころか迅速な復旧支援さえできない状態です。
被災・避難者のための仮設住宅総数は、2012年3月12日時点で国交省住宅局によると【必要戸数:53,316戸】完成済み913地区53,077戸とのことです。
これは東北のみならず、日本の危機だということは被害として多くの人命が失われたこと、金額にして16 - 25兆円もの社会的資産が失われたこと、東北の広範囲に及ぶ街と社会の構造が物的にも経済組織的にも人的繋がりにおいても失われ、一年経った今でも復旧の見通しすら立っていないことで明らかです。
特に問題なのは大勢の人々が広範囲の地域にわたり、元居たところに戻れていないし、戻る見通しが立っていないということです。
特にアンケートによれば避難した若者の1/3がすでに元居たところに戻らないと考えています。
前回、遅まきながらも被災地各地の高台移転計画のたたき台はほぼ出来てきていて、4月の新年度から具体的に実施のための活動が動き、恐らく秋になると工事にとりかかれ、兎にも角にも、ハード部門は時間と共に徐々に形になっていくと書きました。
ところで、東北は今まで日本の多くの物づくりの現場として産業基盤を形作ってきました。
しかしそれらの多くは中小企業であり、そしてそれらの多くが操業再開の見通しが立たず雇用の継続が出来ない状態であり、大津波に見舞われたあと、さらなる倒産・廃業の大波に飲み込まれています。
今までの就業の場も無くなり、また安全でインフラの完備した便利な場所もなく人もいないところでは新規創業の可能性も極めて低くなってしまいます。
それがたまたまある特定の場所だけの話ではなく東北の太平洋沿岸に広範囲に広がっているのです。
そしてこのままでは避難された方々の内元の居住地に戻ることが出来る人は限られますから、至る所で、産業もなくなり、社会的には人口は激減し至る所がゴーストタウンのようになってしまい、人が居るところも高齢者ばかりの地域となってしまう所が増えていくでしょう。
これが日本の危機でないはずはありません。
この危機を乗り越えていくには、個別の方策は色々あったとしても、
大きく次の5点が重要ではないかと思っています。
(1)復旧ではなく復興のための計画
復旧復興計画はどうしても震災前の街や地域社会に復旧することがに第一主眼となりがちですが、
前述のように、単に復旧を目指した計画では、残念ながらもはや震災前の街や地域社会に戻ることはできないようです。
宮城県の山元町は今後の人口減少・高齢化を踏まえて、今までの街に復旧させることは止めて、‘将来へ向けたコンパクトな街づくり’とすることを決断されました。
今回被災したJR線のルートを津波を受けない位置へと変更し、新たに2駅を設けて、いままでの分散した面的広がりをもつ街から、駅を核とした面的にコンパクトな街づくりをすることとしたのです。
このことにより整備費が圧縮されるだけでなく、密度の高いインフラの整備と将来へ向けたきめ細かな社会サービスの実施が可能となり、街の今後の的維持管理を容易にすることができるようになります。
この山元町の例のように、今までの街や社会、地域産業のありかたに固執することなく、それらを踏まえて、これからの街と社会の発展を目指し、未来へ向けた21世紀の復興計画を立てて行くべきです。
(2)人の繋がりを守った一体的地域社会復旧
今回の被災地の街々は都会の都市社会とことなり、地縁に基づく家族的社会であり、生活そのものが物理的にも精神的にも人の繋がりなしには成り立たないところが多いのです。
ところが今回被災からの避難のためにかなりの地域でその繋がりがバラバラに分散されています。
時間の経過と共にその弊害が顕著となっていき、そして社会の崩壊へと繋がっていきます。
迅速な地域の人の繋がりを保った一体的復旧が必要です。
(3)時間が重要、迅速な復興実施
大災害の発生から早一年が経ちました。被災地はまだやっと瓦礫が取り除かれただけの復旧も復興も殆ど進まない状況です。バラバラに避難した人々、地域社会の崩壊は日々進行していきます。
就業の場も職場も操業再開の見通しが立たず雇用の継続が出来ない状態であり、時間の経過とともに職場の復旧と倒産・廃業との鬩ぎ合いは激しくなり、大津波に見舞われたあとさらなる倒産・廃業の大波に飲み込まれています。失業保険の給付も打ち切りとなっていき、何とか復興を待っている人々も最早待てなくなって来ています。
働く人々は仕事を求めて止むを得ず離散していきます。就業人口の減少と社会の崩壊は日々進行していきます。
時間が重要・スピードこそが命です。
人々がそこにいる限り、たとえ不備や問題点があっても、その手直し・改善はこれから幾らでもできます。
しかし戻ってくる人々が居なければ復興はあり得ません。
(4)一つづつ順番にではなく、全てを同時進行で。
復旧復興は生きている人間活動であり、生活することです。まず一番はそこへ人々が戻ってくることが最優先と考えます。
生活の場、働く場、交流の場を其々が完全でなくても早急に被災地に一歩づつ息吹かせる必要があります。
防災機能を完成させてから、基盤整備が出来上がってから、高台移転が完了してから、ではなく、暫定的でも、仮設でも、就業の場と生活の場を復活させ、新たな街づくりを早急に同時進行で実行していくこと、立派なものが殆どがそろっていたとしても必要なものが一つ無くても人は戻ってこれません。
(5)この東北の危機は日本の危機
大災害の発生から早一年が経ちましたが、被災地はまだやっと瓦礫が取り除かれただけであり、復旧も復興も殆ど進んでいない状況です。
野田内閣は‘復旧復興が最大の使命です。’と言って発足しました。
復旧復興は政府が国策として予算をつけ、法律を制定し、地方自治体や企業をを支援し、全力で推進して貰わなければいけませんが、政治家が全力でやっていると口で言うだけでは、御存知の現状です。このままではいけないことはこの一年が示しています。
このままで、果たして東北の復旧・復興は、日本の再生は成就されていくでしょうか?
東北の復旧・復興が遅々として出来ていかない場合、果たして日本はどうなっていくでしょうか?
やはり、日本全体で「この東北の危機は日本の危機」という認識が重要で、政府まかせにするのではなく、「個人も企業も日本全体で東北に思いをはせ、思い着く夫々ができることを日本中で実行する。」ということが重要ではないでしょうか。
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MIKIさんのブログは次になります。
mikis_maji_log
震災復興
課題の分野は取敢えず次のようでした。
(0)復興推進のための方策(被災者への配慮・復興のための総力結集・活用方法)
(1) 自然、環境、エネルギー、防災、街づくり
(2) 経済、産業(1次・2次・3次)、職場環境
(3) 生活、社会、制度、
(4) 教育、文化、情報・コミュニケーション
震災救済後、復興へ向けての課題は?①、で取敢えず(1)(2) を書きましたので次は(3)と(4)ですね。
(3) 生活、社会、制度、
震災まえの現代の日本は災害による被災以前に社会、制度的にも問題が山積みとなった閉塞状態と言っても過言では無い状態だったのではないでしょうか?
新たに復興する新生東日本はそれらの閉塞感を打ち破った将来への希望の持てる新生東日本でないといけないと思います。
そのための課題は、今までの現代日本の生活、社会、制度の課題、とほぼイコールと言えるかも知れません。
次に細かいことは抜きにして、すぐ思いつく課題・問題点を列記してみます。
1.少子化・高齢化
2.地方過疎化
3.個別化。コミュニティの崩壊、孤独死
4.閉塞感・自殺者の増加
5.医師不足、医療制度崩壊
他にも色々あったかも知れませんが、上記の5点の解決の方策が備わった社会になったら素晴らしいと思います。
解決のための方策は(2)と(4)を含んだものとなるでしょうね。
次は(4) の分野です。
(4) 教育、文化、情報・コミュニケーション
日本は資源を持たない国です。日本の将来は物的資源に頼ることができない分、人的資源、知識、ノウハウ、技術、創造力で世界に立ち向かって生き残ていかないといけません。
そのためには学校教育・社会教育が大変重要となります。
また、現在の日本がはまりこんでいる社会的、倫理的な閉塞感、無力感、疎外感、孤独感などから抜け出して
個人的にも社会的にも自分たちのルーツと先達たちへの敬愛、はらから(同胞)への愛情と連帯感とともに希望と活力をもって未来へ立ち向かっていく精神的強さとを育んでいくのも教育の役割が重要です。
教育では知識は勿論大切ですが、もっとも重要なものは精神ではないでしょうか?
。
*****MIIKI'S MAJI log より転載*****
震災救済へ向けて、連休中被災地へは、日本各地からの大勢のボランティアが行ってくれているらしい。
とても良いことだと思う。
被災地のとんでもない分量の瓦歴を片づけない限り、仮設住宅の建設も、復興のための街づくりも先へすすめないし、また、瓦歴の片づけのかなりの部分が、人力に頼るしかないのだから。
ちょっと話がそれるが、いま日本は、社会的にも文化的にも、戦後発展変化してきた中で、分岐点にきているとおもってきていたが、この天変地異の大不幸が、そういった日本をある意味で新しい日本への再生へと踏み出させてくれるかも知れない。
例えば、今まで日本ではボランティア活動は根付いてきていなかったが、それrも変わるのではないだろうか。
また、学校でも、ボランティア△時間で1単位という社会貢献という授業、単位が高校、大学にできるだろうと思う。
それに企業や個人でもボランティアの蓄積実績に基づく減税も実施すべきだろう。
おっと、話を今回の本論へ戻そう。
今回の本論は、震災救済後、復興へ向けての課題は?である。
復興の構想・計画を立てるにはまず、現状認識と課題の抽出が必要である。
被災状況・復旧状況の一部はフォーラム‘頑張る日本.com’ 参照( http://ganbaru-nippon.com/flow.html )
それらを踏まえた上でこういう社会だったらいいなあという、将来ヴィジョンを描いたうえで、あらためて方針と課題を決める必要があると思う。
だからまずは、現状認識と課題の抽出だ。
それに漏れができるだけでないように分野毎がいいかな?
また、一度に全てを抽出できたりするはずもないので、数回にわたってやってみることにしよう。
思いつくものを列挙し、それから分析評価を加えてまとめるのが簡単なので、ランダムに並べてみる。
分野は、取敢えず、
(1) 自然、環境、エネルギー、防災、街づくり
(2) 経済、産業(1次・2次・3次)、職場環境
(3) 生活、社会、制度、
(4) 教育、文化、情報・コミュニケーション
おっと大事な項目が抜けている。復興のための進め方(被災者への配慮・復興のための総力結集・活用方法)だ。被災者の方々に希望と活力を持って貰うためにはどうすればいいのか、多くの善意の力を漏れなく活かしていくには?ばらばらの善意の力を結集して活用するには?新たな潜在的善意を顕在化させるには?等など復興計画そのものではないが、この復興推進のための方策はとても重要だと思うので(0)番で別項目にしたい。
(0)復興推進のための方策(被災者への配慮・復興のための総力結集・活用方法)
まずは
(1) 自然、環境、エネルギー、防災、街づくり からスタートだ。
1.災害に強い街づくりだ。
地震、津波、火災、対策 今回津波は10m~20mだった。
かなりの地域で地盤沈下が起こっている。液状化が生じた地域もあった。
多くの地域で、防災計画で想定された範囲をはるかに超えて内陸部まで津波が
到達している。津波の破壊力も想定をはるかに超えていた。
堤防、避難所、避難路、緊急放送、情報伝達、医療・救命・救急システム
公共施設
2.地球温暖化対策
CO2削減、石化燃料からの脱却、ローインパクト技術(太陽光・風力発電etc.)、
屋上緑化、環境緑化
3.水質保全、.地下水保全
河川、湖沼、港湾、上下水道施設、ローインパクト濾過技術
5.地下水保全
浸透枡、浸透舗装、
6.環境共生技術
親水性護岸、環境緑化、ビオトープ、バイオマス
7.エネルギー
脱石化燃料、脱原子力・・・・・・太陽光、風力、水力、地熱、潮力発電
蓄熱・蓄電技術
8.街づくり
地域環境、地域コミュニティ、文化・歴史に基づいた街づくり、アイデンティティ
地域のコミュニティ、人的つながりを大切にした街づくり
*******つづく
****続き****
街づくりに当たっては、全国一律の街づくりはもう止めにして、地域特性に基づいた未来へ向けたアイデンティティを前面に掲げるべき時だ。
誇りを持って愛着の持てる街づくりを目指そう!
8.現行の行政区域にとらわれない街づくり、システム・ネットワーク創り
ごみ処理、上下水道、農業用水、道路・交通網、消防・救急医療システム・介護サービス等などは、防災・復旧・再生的観点からも、全体を見直して、ぜひ細分化された行政区域にとらわれない効率的な広域的基盤整備を目指そう。
そして地域のコミュニティ、人的つながりを大切にした、仮設住宅づくり、生活支援、復興再建方法であることが重要だ。
経済、産業(1次・2次・3次)、職場環境の復旧は重要であるが、単なる復旧ではなく、将来への展望・未来への夢を掲げての再構築、新しい発展を目指そう!!
不幸なことに今までの生産設備や手段の多くが壊滅的打撃を受けて使えなくなってしまいました。新しく構築し直さざるをえないのならば、新しいヴィジョンを掲げて全てを見直しましょう!
新たな産業の復旧・復興のために、
1.今までの資源、使われないで眠っていた資源を見直そう。思いがげない資源が見つかるかも知れません。
2.今までの需要だけでなく、日本全国、近隣諸国、世界をターゲットに需要を見直そう。
3.あらためて生産方法、生産手段、生産システム、生産ネットワークを見直そう。
4.あらためて一から、販売方法、宣伝方法、販売ルートなどを見直しましょう。
日本の食材、日本の文化、日本の工芸品、日本の生産品に対し、世界の注目が集まってきています。日本の認知度もさらに高まってきています。インターネットの普及で、世界をターゲットにした、宣伝、販売方法等の手段も増えました。
5.新たな力を呼び込もう・
プロジェクト情報をある程度オープン化して、協力者を募ることも一方法でしょう。資金協力、開発協力、生産協力、販売協力等、足りないものが手に入るかも知れません。
また、津波によって今までのものが洗いざらい押し流されたおかげで、否が応でも多くの場所で、
「再開発、土地区画整理事業、農業の集約化、等など、新しい土地利用が可能となった」
と言えるかもしれません。
これは不幸中の幸いです。
ニュースなどを見ますと、ひと月以上経ったにも関わらず、まだまだ被災された当時から大きく変わってきたわけではないようです。
被災から復興まで、大まかに次の5つのステージがあるように思います。
STAGE-1 被災者救助・ライフラインの確保・捜索の時期
STAGE-2 被災者生活支援・被災地被災後片付け
STAGE-3 被災者仮設住宅建設入居・生活基盤復旧と就業の場の確保
STAGE-4 被災者生活基盤の確保(仮設住宅・就業の場)と
災害状況分析評価・復興構想立案
STAGE-5 復旧・復興・街づくり推進
今の現状はまだ、STAGE-1~2でやっとSTAGE-3に手がついたといったところでしょうか?
今回の災害にあたっては災害規模の異例な大きさ・行政組織の被災
にも起因しますが、対策実施が遅れているように感じます。
頑張ろうね~♪